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退職代行は違法じゃない?非弁行為・モームリ事件から学ぶ安全な選び方

「退職代行ってそもそも違法じゃないの?」「使ったらトラブルにならない?」——2026年に大手「モームリ」の運営元が逮捕された報道を受けて、こうした不安を持つ人が増えています。

結論から言うと、退職代行というサービス自体は違法ではありません。ただし、業者が「やってよい範囲」を超えると違法(非弁行為)になります。この記事では、どこまでが合法でどこからが違法なのか、そして安全な業者をどう見分けるかを解説します。

退職代行そのものは違法ではない

退職は民法627条で認められた労働者の権利です。退職の意思を「本人の代わりに伝える」「本人の手足として事務を補助する」行為は、原則として法律に違反しません。

実際、企業を対象にした調査でも、退職代行業者からの通知内容として最も多いのは「退職意思の取次のみ」でした。つまり、多くの利用は適法な範囲で行われています。

問題になるのは、業者が本来は弁護士・労働組合にしか許されない行為にまで踏み込んだ場合です。

どこからが違法?「非弁行為」の境界線

弁護士法は、弁護士でない者が報酬を得る目的で他人の法律事務を扱うことを禁じています。これを非弁行為といいます。退職代行で問題になりやすいのは、次のような「交渉」にあたる行為です。

行為 民間企業のみ 労働組合 弁護士
退職の意思を伝える
有給消化の交渉 ✕(非弁の恐れ)
退職日の調整・交渉 ✕(非弁の恐れ)
未払い賃金・残業代の請求 ✕(非弁の恐れ)
損害賠償請求への対応・訴訟

ポイントは、「伝える」だけなら民間業者でもよいが、「交渉する」には資格や権限が必要だということです。

  • 労働組合:労働組合法にもとづく団体交渉権を持つため、会社は交渉に応じる義務があります。有給や退職日の交渉が可能です。
  • 弁護士:法律事務全般を扱えるため、損害賠償や訴訟に発展しても対応できます。

民間企業の運営なのに「会社と交渉します」とうたっている場合、非弁行為のリスクがあるため注意が必要です。

モームリ事件で何が起きたのか

退職代行の安全性が大きく注目されたのが「モームリ」をめぐる一連の出来事です。2025年10月に家宅捜索を受け、2026年2月には運営会社の代表らが弁護士法違反(非弁提携)の疑いで逮捕・起訴されました。

「非弁提携」とは、弁護士でない業者が、弁護士と不適切に連携して実質的に法律事務を行っていたとされる構図です。ここでの教訓は、「弁護士監修」「弁護士提携」という言葉だけで安心してはいけないということです。HPの表記と、実際に誰が交渉するのかは別問題です。

安全な退職代行を見分けるチェックポイント

トラブルを避けるために、依頼前に次の点を確認しましょう。

1. 運営元の種類を確認する

「民間企業」「労働組合」「弁護士法人」のどれが運営しているかを必ず確認します。交渉が必要そうなら、労働組合または弁護士運営を選ぶのが安全です。

2. 「交渉」をうたう民間業者は内容を精査する

民間企業なのに有給・残業代の「交渉」を前面に出している場合、実態がどうなっているか(労働組合と適法に提携しているか等)を確認します。

3. 料金体系が明確か

追加料金の有無、返金保証の条件が明記されているかを確認します。不自然に安い・条件が曖昧な業者は避けましょう。

4. 退職実績・運営会社情報が公開されているか

運営会社名・所在地・連絡先が明示され、実績が確認できる業者を選びます。

運営元タイプ別に安全な業者を比較したい方は、退職代行おすすめ比較ランキングをご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 退職代行を使うと懲戒解雇されますか?

A. 退職代行を使っただけで懲戒解雇になる可能性は極めて低いです。懲戒解雇は横領や長期の無断欠勤など重大な事由に限られ、退職代行の利用とは無関係です。

Q. 民間の退職代行は違法なのですか?

A. 「意思を伝えるだけ」なら違法ではありません。会社との交渉まで踏み込むと非弁行為のリスクがあります。

Q. 退職代行を使うと転職に不利になりますか?

A. 信頼できるサービスを選べば、転職に不利になることはほぼありません。退職理由を前向きに整理しておくことが大切です。

Q. トラブルが心配です。どこを選べばいい?

A. 交渉やトラブル対応まで備えるなら弁護士運営、費用を抑えつつ交渉もしたいなら労働組合運営が安心です。

まとめ

退職代行サービス自体は違法ではありません。違法になるのは、資格のない業者が「交渉」に踏み込んだ場合です。モームリ事件の教訓を踏まえ、運営元の種類・交渉権の有無・運営情報の透明性を確認して、安全に辞められる業者を選びましょう。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。具体的なトラブルについては弁護士等の専門家にご相談ください。